うつ病自衛官自殺で、国に賠償命令
海上自衛隊佐世保基地(長崎県佐世保市)配備の護衛艦「さわぎり」内で自殺した3曹(当時21歳)の両親(宮崎市)が、「自殺の原因は上官のいじめ」と国に損賠賠償を求めた訴訟で、福岡高裁は、国に350万円の支払いを命じました。
判決では、上官の言動によって3曹は、うつ病になったと認定。 「上官は3曹の心身に変調がないか留意、観察して対処する安全配慮義務に違反し、侮辱的な言動を繰り返した」と結論づけました。 2005年6月の1審・長崎地裁佐世保支部判決は、上官の行為を不適切としたが、「指導・教育として社会的に相当な範囲を逸脱していない」と判断。安全配慮義務についても、「うつ病に気づき、自殺の可能性を予見することは困難だった」として両親の請求を棄却しました。
3曹の両親は判決後、福岡市内で開かれた集会で、「国は真摯(しんし)に反省し、裁判ではなく再発防止にエネルギーを注いでほしい」と上告断念を求めたとのことです。